大きなカブって最初から周りの土除去すればよかったんじゃね?
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■今日の落書き

 適当に描いたら何かカイズっぽくなったからもうカイズはコレで

 相変らず授業中暇してたんで落書きはじめたんですよ落書きを
 そしたら何か妙なカイズ似のイケメソキャラが出来たんですよ
 こっちの方が出来良いしカッコイイからコレカイズでいいやと
 地味にカイズって策士っぽい所が素敵だとか人気なんだよなあ
 メイン系にしては大した役柄ではないんだけど、どうするかな
 一応カイズを主題とした物語も本編中に組まれてるんだけどね

■その3完成
 昨日『今週中』とか言ってたけど図らずも完成してしまったよ
 つーか、その4と何処で分断すれば良いか分からなかったから
 個人的に此処が丁度いいかな、と思う所で切ってみたんだけど
 ゆったり書かなかった所為か俺としては修正しても微妙な出来
 文章の良し悪しを決めるのは俺じゃなくて読者様なんだけどな
 連続掲載してない故に最初から始まるけど、区分はしてあるよ
 
 
 
■シルエットブレイド ~真夏の夜は喧嘩シーズン~ その1

あれほど昼間に殺人的な光を放ったというのに、熱の残滓は夜になっても消える事は無い。窓の外には面倒くさそうに月が浮かんでいて、名前も知らないような虫達が、喧しい大合奏を繰り返している。

三百六十五日休まず働き続ける太陽や、夏の間毎晩鳴き続ける虫達は凄いな。漠然とそんな事を考えながら、犬属の青年――カルマ=アルヴァデッドは、自室のベッドの上で冒険小説に視線を落としていた。

あの虫達は、夜になっても下がらない気温に腹を立てて鳴いているのか、それとも求愛が巧くいかなくて泣いているのか。虫には虫の都合があるのだろうが、どっちにしろ迷惑だな、とカルマはページを捲る。

先日、お前はもっと言語能力を高めた方が良いと言われ、隣の部屋にいる居候から冒険小説を渡された。強力な魔物に立ち向かう主人公に対して、特に心躍らされるような事は無かったが、暇潰しには丁度良いと思った。読まずに返せば、クイズだの何だのやらされ、結局点数の低さで全て露見してしまう事も安易に想像できる。

何となく瞼が重くなってきたので、枕の横に置かれたしおりを手に取る。月明かりでも十分に目立つそのしおりには、ショッキングピンクの文字で「しびれろ夏の冒険小説」と記されている。出版社の夏のスローガンらしいが、カルマの脳味噌は、色彩溢れるしおりを数秒眺めただけで、はやくもしびれを起こし始めていた。

「おーいカルマー、まだ起きてるかー?」

聞き覚えのある声が、扉越しに響いた。同時に扉をノックする音が、照明が消えた真っ暗な室内を満たす、つまらなそうに漂っている黒い空気を無機質に叩いた。

何か返答しようと少し息を吸い込んだところで、カルマは声を飲み込んだ。返答してしまったら、寝ている事にならない。そんな当たり前の事を理解できないほど、自分の脳は眠気を訴えているようだ。扉には鍵もかけているし、今日は無視して寝てしまおう。薄目の生地の掛け布団に潜り込みながら、そうカルマは思った。

シャッターの降り始めた聴覚が「んだよー、寝てんのかよー」という不満の声を拾う。何となく心の中で罪悪感のような感情が揺らめいた気がしたが、気のせいということにした。「こんな時間に来るな」と呟きながら、本格的に睡魔を貪ることにする。扉の向こうで、カチャカチャと不審な金属音が鳴っていることに、カルマは気が付かなかった。

「なーんだ、ほんとに寝てんのか。チクショウ、開けて損した」

突如通りの良くなった声に、ようやく全身に満ちてきた快眠が一瞬にして消し飛んだ。寝起き直後の霞んだ脳が冷静に事態を把握できず、無意識に上半身を起こしてしまった。ぼんやりとする視界の中に見慣れた顔が割り込んできて、やはり見慣れた笑顔を作った。失敗した、とカルマは深くため息をついた。

「やっぱり狸寝入りかよ。無視するなんて、酷いなお前」

暗闇の中でも十二分に目立つ金色の髪と体毛。強欲さに満ち満ちた、マイナス二十等星に近い輝きを宿した金色と銀色の瞳。狼属の青年――ゼノン=レインフォルクは、まだ眠りの余韻が取れていない同居人に対して、笑いながら言った。



■シルエットブレイド ~真夏の夜は喧嘩シーズン~ その2

「だからさ、カルマ。広告とか街中にはっつければ宣伝効果抜群だと思うんだよ、俺は」

カルマのベッドの上に仰向けに寝転りスイカバーを口に咥えながら、ゼノンが言った。左手にも同じスイカバーが握られているが、持っているだけで、一度も口をつけていない。スイカバーの先端からは、真っ赤な液体が淡々と木製の床に滴り落ちている。

「そうすれば仕事だって増えるし、全部こなせば金だってガッポリ儲けられるし、俺の給料だって増えるだろ?一石二鳥ならぬ、一石三鳥ってわけよ。俺の言ってる事、わかるか?」

「なんとなく」

机に肘をついて窓の外を眺めながら、カルマは適当に相槌をうった。ゼノンがピッキングで部屋に乱入して来てから、かれこれ二時間が経過していた。その間ゼノンは、カルマを強引にベッドから引き摺り下ろした後、勝手にベッドの上に踏ん反り返って、べらべらと語り続けている。

途中、ジャンケンで負けた方がアイスを奢るという勝負を持ち掛けられ、見事カルマは勝利した。が、「本当は勝った方が奢るんだ」というゼノンの意味不明な主張により、結局カルマが自宅近くのコンビニに行かされる事となった。以前同じような事で若干の抵抗を試みた際、地面から氷柱を出現させる追尾系の魔術で、一時間ほど追い回されたことがあった。

当然だが、ゼノンは相手の意思など完全に無視する。他人の部屋には平気で入ってくるくせに、自分の部屋に入られるのを嫌がる。まさに欲望の塊のような男なのだが、目まぐるしい激動の日々の中でそれを思い知ったカルマには、それももうどうでも良いような事だった。

不服そうにアイスの棒を上下に動かしながら掛け布団をクシャクシャに丸め、ゼノンは不必要なほど両眉をつり上げた。どうせ、態度が素っ気無いとでも言うつもりなのだろう。カルマとしては、そろそろ池くらいの広さになりそうなアイスの汁をどうにかして欲しかった。

「お前、人の話ちゃんと聞いてんのかよ。せっかく俺が、便利屋のために色々考えてるっつーのに」

「別に考えなくてもいい」

「あー、何だよその態度。そんなんだから、いつまでたっても家賃が払えねえんだよ」

アイスの棒を部屋の隅に置かれたゴミ箱に向かって投げ捨て、ゼノンは既に原型を留めていないもう一つのスイカバーを口に突っ込んだ。ゴミは的を外れて床に落下したが、特にこれといった文句も浮かばなかったので、眼鏡の位置を正しながらカルマはゴミを拾った。

そもそも家賃を滞納している理由だって、その十割がゼノンの失敗によるものだ。数ヶ月前、何処かの富豪に飼い猫を探して欲しいという依頼があった。発見して追い詰めたところでゼノンが噛み付かれ、逆上したゼノンは猫と大喧嘩を起こした。結果、全治三週間ほどの怪我を負わせて、めでたく報酬はマイナスとなった。

怪我の手当てをしていた時、ゼノンは「正義は必ず勝つ」などと訳の分からないことを口走っていた。腕を噛まれた程度で逆上する男のどの辺りが正義で、自己防衛のために攻撃しただけの猫のどの辺りが悪なのか、カルマにはちっとも理解出来なかった。

「ふああ・・・・・・なんか眠くなってきたな・・・・・・」

枕に顔を突っ伏して、ゼノンが大きく欠伸をしながら言う。頬杖をついていたカルマも、つられて小さく欠伸をした。欠伸は伝染すると聞いたことがあるが、ゼノンから感染したと考えると、あまり良い気分にはなれなかった。

「とにかく、明日からビラ作りと街中回って貼り付け作業やるからな。ビラのデザインとかは、明日俺が起きてくる前までに考えておけよ」

言うだけ言うと、ゼノンは身軽なターンを決めてTシャツの裾と黄金色の尻尾を翻し、部屋から飛び出していった。眠いと明示していた割には、扉を閉める勢いが普段より凄みがあったのは、恐らくこの熱帯夜の所為で、気分が半ば自棄糞だったからだろう。

ゼノンがいなくなり、室内は再び虫の音の大音響に包み込まれる。ふと壁に掛けた時計に目をやると、時刻は既に夜中の一時を回っていた。深緑色の髪の毛を指に巻きつけながら、カルマは浅くため息を吐いて一言呟いた。

結局、アイツは何をしに来たんだ、と。



■シルエットブレイド ~真夏の夜は喧嘩シーズン~ その3

ゼノンがこの部屋にやって来る時は、眠れないから話に付き合えだの、出世払いで金を貸せだの、大抵ろくでもないような理由ばかりである。しかし、鍵を抉じ開けるまでして来た事は今まで一度も無かった。まあ、自分が知らないだけで、実際には何度も侵入されていたのかも知れないが。

普段と異なるゼノンの行動に、何か大事な話でもあるんじゃないか、とまでカルマは推測していたのだが、どうやら違ったらしい。延々と二時間近く喋り続け、その上カルマを顎で使った事から考えるに、結局今夜も暇だったからという、カルマにとって迷惑以外何者でもない理由だったのだろう。

菓子の袋や漫画雑誌などが散乱しているベッドを一瞥した後、何気なくカルマは部屋を見回してみた。室内には小さな家具が幾つか並んでいる。だがそれは生活に最低限必要なものだけで、カルマ=アルヴァデッドの個性を示す色や形が、何処にも見当たらない。

別に、部屋を飾ってはいけないという決まりがある訳では無い。カルマがそうゆう事に全く興味がないだけで、他の人達はそれぞれ自分の好みに合わせ、部屋を彩っている。ゼノンに至っては、青空模様の壁紙を特注で作るほどの徹底振りだ。作成を請け負わされたのは、他ならぬカルマだったが。

「すっかり忘れてた。俺の部屋のエアコン、壊れてやがるんだよ」

三分もかからずに、ゼノンがエアコンのリモコンを振り回しながら、扉に破壊するかの如く殺気立った音を立たせ、やかましく舞い戻ってきた。薄闇の中でも鬱陶しいほどに輝く瞳の持ち主の頬は、怒りとともにうっすら上気している。

リモコンをベッドの上に放り投げ、新たに持ち込んだスナック菓子の袋を豪快に開けて、最後に自分もベッドにダイブしてゼノンが言う。勢い良く飛び込んだ所為で、大量に摂取すれば確実に体を悪くしそうなポテトチップスが、乾いた音を立てて四方八方に散乱した。

「いくらボタン押しても、何も反応しないんだよ。それどころか、電源すら入らねえし。」

「今日は、エアコンをつけるほど暑くないだろう」

引き出しから黄ばんだノートを取り出して、先ほどゼノンの言っていた広告とやらのデザインを考案しつつ、カルマは正直な感想を伝えてやった。苛立たしげに眉間に皺を寄せてベッドの上から起き上がったゼノンが、スナック菓子を一気に口の中に流し込んで豪語する。

「俺は、お前みたいに血管に流氷が流れてるわけでも、氷点下ワールドの心の持ち主でもないんだよ。ちゃんと感情がある一般人は、普通に暑いって感じるんだよ」

ゼノンの何処が一般人という枠組みに当てはまるのか、カルマは真剣に考えてみた。確かに、自分は極度の無感動だ。性格に普遍的な要素が無いという意味では、一般人とは程遠い位置にいると判断して良いだろう。だが、それはゼノンも同じであり――

そこまで考えて、ゼノンの言葉を真面目に捉える行為自体が無意味だという事に気付き、カルマは考えるのを放棄した。どうせ自分は、頭の中にツンドラが広がっていて、心身ともに温度の低い獣人だ。

元々獣人という種族は、その身体を余す事無く覆う体毛により、体温が人間よりも僅かに高い。何処かで読んだ生物学の本によると、確か平熱は三十八度程度。けれども、カルマの体温は三十四度弱という、平均を遥かに下回る異例な数値をたたき出していた。

だから、と言う訳ではないが、生まれつきカルマは寒暑を感じにくい。さすがに、夏は厚着だろうと冬は薄着だろうと関係無いとまではいかないが、それでも、夏の間にエアコンをつける事は滅多に無かった。

「つーかカルマ。お前の部屋ってさあ、何でエアコンも扇風機も付けてないのに、俺の部屋より涼しいんだ?」

壁に設置されている古ぼけたエアコンを見つめながら、ゼノンが不思議そうに質問を投げかけてきた。指先で器用にシャーペンをくるくると回しながら、カルマは面倒くさそうに椅子を回転させ、ゼノンの方へ向き直る。

「この部屋って、そんなに涼しいのか」

「お前の部屋だけっていうか、スルトの部屋もアゼルの部屋もそうだな。一番涼しいところは、スルトの部屋」

「じゃあ俺の部屋じゃなくて、スルトの部屋に行けばいいだろう」

「そう思って行ったんだけど、アイツもう寝てたんだよ。ちなみに、二番目に涼しいのは、アゼルの部屋」

「だったらアゼルの部屋に行けばいい」

「覗いたら一人で酒飲んでて、何か入りづらかったからやめた。だから、今この家で一番快適な場所は、此処しかないって訳だ」

「つまり、何が言いたいんだ」

「フッ・・・・・・本当に勘の鈍い奴だな」

呆れた様な物言いで言葉を放ったゼノンが、金銀の映える瞳を閉じて肩をすくめる。ゼノンは大袈裟な動きでベッドの上に立ち上がると、何の意味があるのかカルマをびしっと指差し、猛々しく鼻息を吐いた。そして奇妙な勝ち誇るかのような笑みを浮かべて、声高々に宣言する。

「今日は俺がこの部屋で寝るから、お前は出て行けって事だよ!」

一瞬、全世界の時が凍てついたかに思えた――が、飽くなき演奏会を繰り広げ続けている虫達によって、それはただの錯覚だと気付かされる。窓の外から、息苦しい熱風と共に庭で自棄気味に花を咲かせていた紫陽花の欠片が滑り込み、カルマは静かに肩を落とした。
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この記事へのコメント
2006.05/15(月) [雪都]
2006.05/15(月) [らら]
2006.05/16(火) [山田]
2006.05/16(火) [tyonibukunn]
2006.05/16(火) [狩霧沢]
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